アスベストの種類

アスベストの種類とその特性

JPカンファレンスでは、建造物の解体にともなうアスベスト処理の負担を大幅に削減できる、アスベストの無害化処理を承ってきました。アスベストに関する知識をお伝えすることで、健康被害を最小限に留めることができたらと考えています。こちらのページでは、アスベストの基礎知識としてアスベストの種類についてご説明します。

そもそもアスベストとは何なのか

そもそもアスベストとは何なのか

アスベストとは石綿とも呼ばれる非常に細い繊維状の天然鉱物で、その太さは髪の毛の5000分の1程度です。熱や摩擦、酸、アルカリに強く、丈夫で変化しにくいといった特性を持っており、さらに安価であるため建築資材などで盛んに使用されていました。おもな使用例は鉄骨の耐火被覆材、機械室の吸音断熱材、設備ダクトの保温材、内装材(天井、壁、床、下地)、外装材などです。

体内に入ると呼吸器官に影響を及ぼし、様々な病気を引き起こす可能性があるため、日本では1975年に建築物へのアスベスト利用が原則禁止となりました。

【アスベストの特性】
  • 繊維状の構造から、糸や布に織れる(紡績性)
  • 引っ張りに強い
  • 摩擦や磨耗に強い
  • 熱に強い
  • 熱や音を遮断する
  • 薬品に強い
  • 電気を通しにくい
  • 細菌・湿気に強い
  • 他の物質との密着性に優れている
  • 安価である

6種類のアスベスト

石綿は大きく分けて「蛇紋石系」と「角閃石系」があり、繊維が細く長いほど有害性が高いと言われています。綿のように柔らかい蛇紋石系クリソタイル(白石綿)は毒性が弱いため、一部の用途に限り2006年まで使用が認められていました。一方の角閃石系クロシドライト(青石綿) はもっとも毒性が強いとされており、1995年から製造も使用も禁止されています。

綿





鉱物名 石綿名 化学組成式
蛇紋石系
serpentines
クリソタイル(白石綿)
chrisotile
Mg3Si2O5(OH)4
角閃石系
amphiboles
アモサイト(茶石綿)
amosite
(Mg,Fe)7Si8O22(OH)2
クロシドライト(青石綿)
crocidolite
Na2Fe32+Fe23+Si8O22(OH)2
アンソフィライト(直閃石綿)
anthophylite
Mg7Si8O22(OH)2
トレモライト(透閃石綿)
tremolite
Ca2Mg5Si8O22(OH)2
アクチノライト(陽起石綿)
actinolite
Ca2(Mg,Fe)5Si8O22(OH)2

※表は左右にスクロールして確認することができます。

もっとも大量に使用されたアスベストはクリソタイルで、全体の9割以上を占めています。アンソフィライト、トレモライト、アクチノライトは、ほかのアスベストに不純物として含まれていることが多い物質です。

アスベストの規制基準

アスベストの規制基準

日本においては、重量の0.1%を超えてアスベストを含有するすべてのものの製造、輸入、使用などが禁止されています。もともとは1%でしたが、2006年9月1日施行の労働安全衛生法施行令改正により0.1%に変更されました。

アスベストに関する法案

アスベスト問題を非常に重く捉えている日本では、健康被害を救済するための様々な法案が存在しています。下記がその主要なものであり、取り扱いに関しては細かく法律化されています。

  • 特定化学物質障害予防規則…石綿作業従事者の曝露防止
  • 石綿障害予防規則…石綿作業従事者の曝露防止
  • 大気汚染防止法…アスベストの周辺環境への飛散防止
  • 廃棄物の処理及び清掃に関する法律…アスベスト含有廃棄物の適正処分
  • 建築基準法…建築物に使用されたアスベストの管理
  • 宅地建物取引業法…建物の取引の際のアスベストの調査結果の告知
  • 石綿による健康被害の救済に関する法律