アスベストはこんなところに使われている

アスベストが使われている製品の数は3000種以上

アスベストが使われている製品の数は3000種以上

アスベストは耐熱性や絶縁性、耐薬品性に優れているため、産業機械、化学設備、家庭用品まで幅広く利用されてきました。大きくは工業製品と建材製品に分けられ、9割が建材製品として使用されています。

こちらのページでは、建造物の解体にともなうアスベスト処理の負担を大幅に削減することでコスト削減と作業者の安全の両立を実現するJPカンファレンスが、アスベストを含む製品についてご紹介します。

アスベストの使用例

  • アスベストの使用例
  • アスベストの使用例
  • アスベストの使用例
工業製品 自動車のクラッチ、ブレーキの摩擦材、プラントのポンプなど
建材製品 ビルや工場の煙突内部などに使用される断熱材、石膏ボード、建物の外壁や屋根などに使用スレート波板、ボイラーや空調設備のダクトの継ぎ目部分などに使用される保温材や耐火被覆材など
一般住宅向け製品 屋根、壁、天井材などに用いられるスレートボード、鉄骨住宅における耐火被覆材としての吹き付けアスベストなど

アスベストを含む建材製品について詳しく紹介

アスベストを使用している製品には、アスベスト含有吹付け材(レベル1)、アスベスト含有建材(レベル2、およびレベル3)の3種類があります。レベル1とレベル2は飛散性の製品で、レベル3は非飛散性の製品です。

アスベスト含有吹付け材(レベル1)
吹付けアスベスト(吹付け石綿)

吹付けアスベストとは、アスベストにセメントなどの結合材と水を混合し、吹付け機でスプレーしたものです。日本では1975年に、アスベスト含有率が5%を超える吹付け材の使用が原則禁止となりました。しかし、アスベスト含有率5%以下の吹付け材は後述の「吹付けロックウール」として、その後も使用され続けました。

【おもな使用箇所】
  • 鉄骨造…鉄骨の梁・柱、デッキプレート裏側、空調機械室、ボイラー室、EV機械室、駐車場など
  • RC造・SRC…空調機械室、ボイラー室、EV機械室、駐車場の天井・壁など
吹付けロックウール(乾式、半乾式)

ロックウール(岩綿)とは、岩石やスラグを原料に工場で造られた人造の鉱物繊維です。アスベストを含有する吹付けロックウールは、1980年に業界団体が自主規制を行うまで使用されていました。一部の製品は1987年まで製造されていましたが、現在製造されている吹付けロックウールには、アスベストは含まれていません。

【おもな使用箇所】
  • 鉄骨造…鉄骨の梁・柱、デッキプレート裏側、空調機械室、ボイラー室、EV機械室、駐車場など
  • RC造・SRC造…空調機械室、ボイラー室、EV機械室、駐車場の天井・壁など
吹付けロックウール(湿式)

吹付けロックウール(湿式)とは、工場でロックウール、セメント、その他を混合した材料に水を加えて、専用の吹付け機でスプレーしたものです。施工中・施工後の粉塵が少ないという利点があります。アスベスト含有の吹付けロックウール(湿式)は、1989年に製造終了しました。

【おもな使用箇所】
  • エレベーターシャフト内など、風圧、振動などで吹付け材が剥離する可能性のある箇所
  • 人や物との接触などで、吹付け材が欠ける可能性のある露出した箇所
  • 粉じんの発生を避けたい施工箇所など
吹付けバーミキュライト(ひる石吹付け)

吹付けバーミキュライト(ひる石吹付け)とは、バーミキュライト(ひる石)を吹付け機でスプレーしたものです。吹付け材は凝固しているため、針を刺しても貫通しません。 断熱性、吸音性に優れています。アスベスト含有の吹付けバーミキュライトは、1988年に製造終了しました。

【おもな使用箇所】
  • 廊下や階段室などの内装(天井、壁)の仕上材
パーライト吹付け

パーライトとは、真珠岩や黒曜石を焼いて仕上げた軽量の骨材です。パーライト吹付けは防火、断熱、吸音などの目的で使用されました。アスベスト含有のパーライト吹付けは、1989年ごろに製造終了しています。

【おもな使用箇所】
  • 内装(天井、壁)の仕上材
その他

内装壁材の「ジュラックスB」や化粧塗り材の「ミネラックス」、発泡けい酸ソーダ吹付けの「ヴォルキンPVF」などさまざまな製品が出回っていましたが、現在はすべて製造終了となっています。

アスベスト含有建材(レベル2)
保温材

ボイラー、焼却炉などの設備機器やダクト、配管などに、高温の熱絶縁の目的で使用されています。アスベスト含有の保温材は1980年に製造終了しました。

耐火被覆材

耐火被覆材は、吹付け材の代わりに、鉄骨の梁や柱、エレベーター周辺などに張り付けられています。「アスベスト含有のけい酸カルシウム板第2種」や「石綿含有耐火被覆板」などがあり、どちらもすでに製造終了しています。

断熱材

断熱材には、「屋根用折板裏断熱材」と「煙突用断熱」があります。屋根用折板裏断熱材は倉庫、車庫、渡り廊下などの屋根裏に使用され、煙突用断熱材はコンクリート製煙突の内側に使用されました。どちらもすでに製造終了しています。

アスベスト含有建材(レベル3)
内装材(天井、壁、耐火間仕切壁)

スレートボードやスラグ石膏板、パルプセメント板、けい酸カルシウム板第1種、ロックウール吸音天井板、石膏ボード、パーライト板、壁紙など、さまざまな内装材においてアスベストが使用されていました。アスベストが含有されている内装材は、現在はすべて製造終了となっています。

床材

床材の製品には、ビニル床タイル、ビニル床シート、フリーアクセスフロア材、ソフト巾木があります。アスベストが含有されている床材は、現在はすべて製造終了となっています。

外装材(外壁、軒天井)

窯業系サイディング、建材複合金属系サイディング、押出成形セメント板、けい酸カルシウム板第1種、スレートボード・フレキシブル板、スレート波板など、さまざまな外装材でアスベストが使用されていました。アスベストが含有されている外装材は、現在はすべて製造終了となっています。

屋根材

住宅屋根用化粧スレートやルーフィングなどでアスベストが使用されていましたが、現在はすべて製造終了となっています。

煙突材

石綿とセメントを主原料とした「石綿セメント円筒」が、2004年まで製造されていました。煙突、換気用円筒材、排水管などに使用されています。

設備配管

石綿とセメントを主原料とし、管状に成形した「石綿セメント管」が1985年まで製造されていました。水道管に使用されており、全国的に普及しています。

建築壁部材

アスベストを70~90%ほど含有する板状のスポンジ「石綿発泡体」が、2001年まで製造されていました。軽量で、弾力性、不燃性、断熱性、吸音性、撥水性、施工性などに優れており、ビル外壁の耐火目地材に使用されています。